厳かな江華三大寺刹
釜山にある「通度寺」、大邱にある「海印寺」、順天にある「松広寺」が韓国の三大寺刹なのですが、江華島にも江華三大寺刹があります。席毛島にある「普門寺」、鼎足山にあり三朗城内にある「伝燈寺」、そして摩尼山にあるのが「浄水寺」です。この三つを合わせて江華三大寺刹と言います。特に「普門寺」は山の上の大きな岩に石像が彫られているのが圧巻で、ほんとうに心から願えばご利益がありそうです。また、「伝燈寺」は、現存する韓国最古の寺刹で、韓国に初めて仏教が伝わったのが372年、阿道という僧侶によって伝えられ、その阿道和尚が381年創建したのが伝燈寺です。そして、「浄水寺」は、涵虛大師が修復の時お寺の東側から清水が湧き出たことから浄水寺と改名しました。
江華島と席毛島に位置
江華三大寺刹は
伝燈寺と
浄水寺は
江華島にあり、
普門寺は江華島のとなりの島、席毛島にあります。席毛島へは江華島の外浦里フェリー乗場から5分ほどなので、三つのお寺を一日で回ることも十分に可能です。江華島へは
地下鉄2号線、新村駅から出ている3000番バスに乗れば1時間ほどで江華バスターミナルに到着します。そこからは郡内バス、またはタクシーを利用するのをお勧めします。また、江華島はソウルを流れている大河、漢江の河口にあり、ソウルから北西に50Kmのところに位置しています。島の北側は北朝鮮の黄海北道(ファンへブッド)と面しており、江華島の南側には、広大な干潟が広がっていて、ここで育った
うなぎが有名で、その
他高麗人参、赤カブ、よもぎ、花紋席(花ござ)などが、特産物です。
席毛島にある普門寺
江華島から船で西に約5分の
席毛島の洛迦山の中腹にある「
普門寺」は、
襄陽洛山寺と
錦山菩薩庵と共に
韓国の三大祈祷院です。新羅時代の善徳女王4年(635)に犠正大師が金剛山(北朝鮮)で修行し、ここにやって来てお寺を創建したと伝えられています。漁夫の網にかかった仏像を並べて奉った石窟羅漢殿と、1928年に
金剛山・表訓寺の住職(当時は日帝時代でまだ分断されていなかった)と
普門寺の住職が、眉毛岩に彫刻したと言われる高さ9.2mの磨崖観音像が見所です。また、石窟内部にある由緒ある香木と、寺に従事する人々が使ったとされる巨大な石臼も見物で、海に沈む夕日も見逃せない景色のひとつです。
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韓国最古の寺刹・伝燈寺
伝燈寺(チョンドゥンサ)は現存する
韓国最古の寺刹です。そして韓国に初めて仏教が伝わったのが372年、
阿道という僧侶によって伝えられ、その阿道和尚が381年創建したのが伝燈寺です。この伝燈寺は、高句麗・小獣林王時代には“
真宗寺”と呼れていましたが、1282年高麗の
忠烈王の貞和王妃が仏殿に玉燈を献納して以来、伝燈寺と呼ぶようになりました。名前の由来は“仏法の燈火を伝える”というところから名付けられたと言います。 また伝燈寺は大雄殿と薬師殿をはじめとし、見どころの多い寺です。特に、大雄殿には他の寺では見られない珍しい彫刻があり、薬師殿は建物の中の彫刻が美しいことで有名です。また寺の庭には中国、
宋の国の梵鐘があります。
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摩尼山に位置する浄水寺
新羅善徳女王(シンラソントクヨワン)8年(639)
懷正禅師(フェジョンソンサ)が創建して淨修寺(チョンスサ)と称したものを、朝鮮世宗8年(1426)
涵虛大師(ハモテサ)が修復の時お寺の東側から
清水が湧き出たことから浄水寺(チョンスサ)と改名したと言われています。このお寺の法堂は、朝鮮初期の柱心包式建物で正面3間、側面4間の平屋建切妻で、正面の縁側部分は後代になって継ぎ足して建てたと見られ、当初は正面3間、側面3間の建物であったと推定されます。それから、此の法堂の他では見ることのできない珍しいものとして、
一枚板を使った扉に蓮花の紋様を彫刻した特異なものがあります。また、周囲は森が鬱蒼と茂り、大雄殿のハスの花の彫刻は特に美しいです。
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一日で回れる三大寺刹
江華三大寺刹はいかがでしたか?韓国の三大寺刹を回ろうと思えば一日では回りきれないけれど、ここ江華三大寺刹は1日あれば十分に回ることが出来ます。そのうえ島なので、
おいしい海の幸が思う存分味わうこともできます。そして、なんといっても江華島は、いろいろな遺跡もたくさんあって見所十分です。次の訪韓のときは、江華島へ訪れて見てはいかがでしょう。